自分の皺(しわ)を見ながら考えた事

投稿日: Sep 21, 2009 12:45:40 PM

このところ鏡で、すっかりおじさんになってきた自分の顔をぼんやり見ていると、ああ、段々本当に確実に老けてきているな。新しく白髪や皺を発見するたびに、先輩たちが溜め息混じりに言っていた事が、こういう淋しさなんだと思い、自分の皺を優しく指で撫でながら伸ばしてみるのです。そんな私をいたわるように次の言葉が慰めてくれます。「いい歳だよ、40代というのは。40になったら顔にいい皺ができるように頑張りなさいよ。楽しいだけの人生では、顔にはいい皺はできないから。悲しいことがあっても、それをやり過ごして頑張って、楽しいことがあったとき、やっと一本の皺ができるんだから」と・・・。

確かに、確実に私たちは一つずつ歳を重ねていきます。そしてシワがジワジワ増えていきます。しかしこの言葉のごとく誠に、いい皺といい汗で幸福は手に入るのです。人生とは、皺と汗の人生なのです。だからシワアセなのです。(失礼しました)

父や母の顔を見ていると、自分が少しずつ親に似ながら老いていってることがわかります。そして、親の顔に刻まれた皺を見ていると、ああ、あの何本かは、いやあの何十本かは、かつて遠い日に、私が親に無理と無茶を言って泣かせ、心配させ、苦しめ、辛い思いをさせたためにできたものだったと今やっと思うのです。

そんなことを思うと、私たちの苦労で生徒や誰かが救われ、幸福になり、喜ぶなら、自分の顔に皺の一つや二つぐらいできてもいいと思うのです。きれいな紙を少し指で押しつけると小さな皺ができます。顔に刻みこまれた皺も、私たちに力がなくとも、健気にも懸命に生き抜いた立派な証しだと思うのです。

「二十歳の顔は自然の贈り物、五十歳の顔はあなたの功績」という言葉があります。人間の魅力は、積極的で人に対する思いやりの態度、気配り、礼儀正しさから生まれます。温かく笑うと誰でも魅力的です。たとえその時皺が生まれても、誰もあなたの皺を見ていません。その時、あなたの温かさを見ているのです。だから、いい汗かいて、いい皺作って、笑って誰かを幸せにするため頑張りましょう。(「三育はこぶね」123号 河原 久先生記)