投稿日: Sep 21, 2009 1:3:53 PM
小泉首相がある緊迫した国会のやりとりの中で「人生いろいろ」と答弁して、「不謹慎だ」と批判されたことがある。歌謡曲の題名を例に挙げたのだと思うが、本人は一向に気にせず怒号を受けても知らぬ顔でやり過ごした。
世の中には確かに奇妙な人がいる。香港のテレビで、ある牧師が動物園の檻の中に入り込んでほえるライオンに「悔い改めよ、天国は近づいた」と説教しているのを放映していた。混雑する横浜線の通勤電車の中でネクタイをしめた身なりのよい会社員が声を張り上げてオペラを歌っていた。周囲の人は何の反応もしていない。突然、座っていた私のところに近寄って来て「お宅はなぜそんな地味なネクタイをしているのか」と妙齢の奥様に詰問された。静かな電車内でみんなに聞こえるような大声で声を掛けられて返事に困ったことがある。隣にいた若者が向かいに座った奥さん風ふたりに「僕はマンガを読んでいる、オバサン、静かにしていてくれ、集中できない」と文句を言い、二人はいやな顔をして次の駅で降りた。日ごろ、大和町の山の中にいるので都会に出ると何もかも珍しく、驚くことばかり。刺激が多い。
以上は、自分にマイナスでないから気にしないが、エレン・ホワイトもミニストリー・オブ・ヒーリングの中で、私たちのまわりにいろいろな人がいることを述べて、「高尚な人、粗野な人、謙遜な人、宗教的な人、懐疑的な人、金持ち、貧しい人がいる。こうした人々を一様に取り扱うことはできない」と書いている。そして「感情をたやすく害してはならない」「人々への不満やいやなところをできるだけ見ないで、その人の品性や生活をほめるようにしなさい」と勧めている。もしもいろいろな人がいることで悩むことがあれば、ミニストリー・オブ・ヒーリングの終章に近い「他人との接触」を読むことをお勧めしたい。私はこれらの言葉に何度も助けられたから・・・・。(「三育はこぶね」184号より 曽根田健二牧師記)