投稿日: Sep 21, 2009 12:52:3 PM
去る12月28日、パラオで3人のSDA宣教師家族の葬儀が行われた。ルイマー・デパイヴア牧師(42)と妻マルガレーテさん(37)、11歳の長男ラリソン君は、クリスマスを迎える前日、突然家に押し入ったジャステイン・ヒロシに襲われ、相次いで殺害されたという。
家族葬儀の当日、殺された牧師の母親ルツは涙を流してひたすら許しを求める犯人の母を抱いて、彼女の息子のジャステインが覚せい剤の影響で犯行に及んだのであり、悲しいが許しの心をもっていることを告げ、一緒に神に祈るように話し、集まった400人もの参列者に深い感動を与えた。放送局の質問に答えて、ルツさんは「ジャステインのお母さんはひどく傷ついているでしょう。私たちは彼女のため、とくにジャステインのために祈っていることを知ってほしい」と語った。
葬儀に参列したパラオ共和国のトミー・レメンゲソウ大統領は「こんな忌まわしい事件はこれまでに起こったことがない。クリスチャンである被害者の母親の許しの言葉に全島民も癒しを覚えている」とコメント、さらに彼女の許しの言葉は「未だに事件の悲惨さにくれているときに国民すべてを平和へと導き、ともに生きてゆくことの大切さを教えてくれた」とパシフィック・デイリー・ニュースに語っている。
家族の中でこの悲劇を免れたたった一人の長女メリッサ(10)の痛ましい姿は、故郷のテキサス州キーン市(米)でもたれた葬儀でも多くの人々の涙を誘ったという。祖母は「メリッサは大きくなったらパラオに宣教師になって行きたい」ともらしていることを明らかにした。(「三育はこぶね」174号 インターネット:アドベンチスト・ニュース・ネットワークより、曽根田健二牧師記)